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stasiの日々


2005-03-12-Saturday

_ [日常]

朝、夫がパチパチ入力していて、こちらは夢の中でパチパチ雑用メールを打った。

自宅でT研究所の仕事を進める。間に合うかなぁ・・・。

夕食はあり合わせでペペロンチーノ、ナスとトマトのパスタ、サラダ。パスタは二人で350gがちょうどいいという結論。

深夜、夫が「ルイーザ・ミラー」を流し始めて、こちらは突如全く仕事が手につかなくなりネットであれこれコンサート検索。行った気分を味わってみる。先週見たガレ舞台の感想も書いてみた。

_ [趣味]サルヴァトーレ・リチートラ(T)リサイタル

2005年7月2日(土) サントリーホール

_ [趣味]サルヴァトーレ・リチートラ(T)アリアの夕べ

2005年7月4日(月) サントリーホール

_ [趣味]ミレッカー喜歌劇「乞食学生」ガレリア座公演 2005.3.6.新宿文化

ガレリア座の舞台を最初から最後まで純粋に観客としてちゃんと観たのは「ウィーン気質」と今回のみ。「天国と地獄」は受付が一段落してから観たっけ。せっかく観客になったので記憶が新鮮な内に感想をと思ってたが、体調不良と仕事山積みで一週間が過ぎてしまった。今さらだが、やっぱ一観客として率直な感想を書き留めておこう。

今回の公演、ガレリア座の魅力が最大限に前面に現れていたのではないだろうか。ものすごく研ぎ澄まされて洗練された中に、お洒落で、かつ熱いものを感じる舞台だった。公演後の夜に感動が残ることはたまにあるが、今回のように翌日、翌々日になっても「本当にいい舞台だったなぁ〜」という気持ちが強く持続することはそうそう無い。

特に印象に残ったもの。・ピフケとプフケ、舞台にピリッとスパイスを与えていてめちゃめちゃよかった ・オケは特に軽快な表現がよかった ・軍人5人組の「うっしっしっしめしめ」「えっへん」「がぁ〜ん」の様子がユーモラスに巧みに現れていて分かりやすく、絶妙なコンビだった ・2幕最後は本当に皆が乞食学生を嘲笑ってる感じがして、軍人5人組を恨み、シモンに深く共感した(シモンの演技よかった!) ・女声合唱がきれい ・ヤンとブロニスラヴァのデュエット聞き入りました ・舞台に登場する人物全てが意味を持って大きな存在感を担っていたのが、かなり印象的 ・お洒落な舞台美術に素敵な衣装、ヘアメイク、そしてあの照明!ビジュアルからも存分に楽しめた ・歌詞が聞き取りやすく、歌詞自体も分かりやすかったし、迫真の演技もあってパンフのあらすじを読まなくても内容を理解できた→素晴らしい! ・何といっても演出が素晴らしい、などなど。良かったことを具体的に書き出したらきりがないくらい。あとは全体的に楽しく明るく終わったという感が強いが、悲壮・深刻な色ももっと出せたらよかったかな。

でもこの舞台が素晴らしかったのは、舞台に関わった一つ一つの力が結集して、それが巨大な魅力となって観客に発信していたからに違いない。色々な人が色々な形で精一杯参加する点では今回も従来も変わらないだろう。でも観客として今回の舞台に新しさを感じたとするなら、きっと単に個々人の技術が高まったからだけではない。足りない所はそれぞれが長所で補い合いながら、力を合わせて作り上げたという印象を強く受け、それがじわじわと心に響いてきたのだと思う。舞台の見せ方(魅せ方か)がとてもよかったことも大きいだろう。今回の舞台は単に、あー楽しかった、みんな楽しそうだったね、アマチュアなのにすごいねに留まるのではなくて、もっともっと強力なパワーを舞台から感じたのがほんとに良くて、うれしかった。今後の舞台も楽しみ。


2006-03-12-Sunday

_ [日常]必要な書物が手に入らない悲しさ

昨夜は帰宅後、ボスに論文のことでメールの返事を書くのに時間を食い、さらにロンドン会議の雑用が舞い込んできて、それを片して時間切れ。

今日は韓国の本(雑誌含む)数冊を購入しようとあちこち探すが、一冊は既に品切れでどこにも無い。悲しい。一冊は在庫はあるものの、韓国の書店で取り寄せると1冊16000W(円安だから2000円弱)も郵送費がかかってばかばかしい。日本の書店で扱ってないかとあちこち検索して、徒に時間だけが過ぎてゆく。韓国にいれば普通に手に入る本ばかりなのに、もどかしい。修士の頃に比べれば、ネットでかなりの情報を得られるようになっただけでも有難いのだけれど。やはり定期的に韓国に行って本屋で手当たり次第買って来た方が、時間もお金も効率的な気がしてきた。


2007-03-12-Monday

_ [イベント][日常]ワーグナーを堪能

関係者の知人に声をかけて頂き、「オペラの森プロジェクト」の小澤征爾「タンホイザー」ドレスリハを観てきた。「ゲネプロあるけど行きますか?」としか聞いてなかったので、非公開練習でも見学するのかと思い気軽に出かけて行ったら、立派な公開リハで驚いた。東京文化1、2階は関係者だけで埋め尽くされていて、ステージで見たことある音楽家もちらほらいてミーハーになる。1階10番台の席。

実はワーグナーは、克服したいがなかなか近寄り難い存在だった。当然今日は生ワーグナー初体験だったのだが、舞台を観てワーグナーにハマる人の気持ちが初めて理解できた。音楽として完成していて旋律はいつまでも崇高で美しい。静かな興奮が体の中で続く。

黒と白を基調とした装置で照明を巧みに使ったシンプルな舞台。その中で現代的に書き換えられたドラマチックな人間の対立や葛藤が浮彫りになって、楽しめた。また2幕では歌い手を東京文化の客席通路から登場させ、オケピの前で歌わせたりもして、演出も面白かった。音楽としては日本のアンサンブルの限界とか色々思うこともあったけれど、でも何よりこの舞台は小澤の熱い音楽と、最初から最後まで見事な歌手達(合唱も)が素晴らしかった。小澤の振る欧米オケ(オペラでも)を生で聞いてみたかったなあ。

たぶん舞台を観る機会は当分作れないだろうから、最後に堪能出来てよかった。タンホイザーが胎教に良いとは思えないけど。