2006-01-21-Saturday [長年日記]
_ [仕事][日常]私の世代の課題かと
夜からスライド作り始めて朝6時半に準備完了。ちょっとだけ睡眠取って、午前中に自宅スキャンで画像取込み。今回は大した量では無かったので13時頃には準備すべて完了。余裕だね。しかし今回は中途半端に親しみある内容なだけに、きちんと説明できるか終わるまで不安でいっぱいだった。(全然知らない内容の場合は、知ってる事がニワカ知識しかないので逆に強気だったりする。おそろしい。)結局、現代にまで絡めながら割と充実した内容で話を展開させることができたし、勢いよく説明して、最後に一応オチまで付けたのでまずまずの出来だったのではないか。
でも学生の反応は正直言ってイマイチ。インダストリアル・デザインから話題を鎌倉室町に移そうとした途端に、学生のやる気が失せたのを感じた。まぁ予想通りではある。だって私自身、義務教育で美術の時間に日本の古いものの見方とか良さなんて習った覚えないし、何より日常生活で日本の昔を知らなくても困らないもん。現在と結びつかないから関心持てないのも仕方ない。でもこの状況は、これまで古いとこと近代以降やってる研究者が別々に物事を考えてきたこと、古いとこの研究者が教育現場や現代モノときちんと対応してこなかったこと等に原因があるんじゃないかと思う。それ以前に通史を語る時に、いつも近代で断絶されてきたことも大きいだろう。その点で、原始から現代までの通史を一人の研究者が書いた本が年末に刊行されたのは画期的だ。今後は古いとこやってる研究者が、現代モノにもっと関心を寄せて、共同で問題を共有するなり、教科書作りするなりして、現代の問題に引き寄せながら考えてかないと、この学問の未来は暗いかもね。改めて考えてしまった。
昨夜の徹夜以降講義終了後まで、かなりの緊張感と集中力を持続してきてたわけで、帰宅したらぐったり。そんなことより、遊びの楽しい徹夜ならともかく(?)、あの張り詰めた徹夜を週1で繰り返すことからまずは卒業したいものだ。
↑これ19日の日記だった。
科学者にしても、古典に立脚して、現代科学までを見通している人は日本には少ないと思います。この点が、西洋の科学者と根本的に異なるところのように思います。古典を知らないために、独特の考え方ができるという利点もありますけれどね。