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stasiの日々


2005-01-19-Wednesday [長年日記]

_ [日常] 無事ハンコを捺してもらう

朝、洗濯物の山を干した後、大学へ。今日こそは在学延長届けにハンコを捺してもらって、さっさと書類を提出しちゃいたい。しかしボスはなかなかつかまらず、結局授業終わるまで待つ。BT読んだり、昨日一昨日の日記をつけたりしながら。ようやくつかまったものの、これから会議だとかでゆっくり話す時間がない。とはいえ今年はあっさりハンコを捺してもらえたので、まあよかった。

モスバーガーに入って遅い昼食。午後はバイトする予定だったのに、ハンコ一個のために完全に一日がつぶれてしまった。ま、しかし去年はハンコ一個のために一週間が潰れたのだから、それに比べれば何のその・・・!

_ [研究]最終講義

S先生最終講義を聞いてきた。内容はS先生のこれまでのご研究を紹介された後、東アジアの人類学の現状ということで、日本を中心に研究史の流れと東アジア各国の現状や特徴を説明され、それを受けて今後の課題を提示されるというものだった。

ここで先生は、東アジアの中でも日本は外国に発信する情報量が少なすぎること(英文投稿が無い)、西欧の理論を利用して発展してきたが日本独自の理論は出ておらず、関心さえあまり芽生えていないことを指摘された。そして西欧で発展してきた人類学を日本人が消化するとき、日本を他者・異文化として捉えてみる必要があるのではないかということで、日本の中、東アジアの中、西欧の中での他者という視点を掲げられる。また今後は都市研究が必要であり、東アジアの視点から西欧を眺めることを提案された。

分野は異なるが、どのような理論を用いるかというお話は大変興味深いものだった。韓国では今まさにH氏が東アジアの視点で美術を捉え直そうと本を執筆中らしく、一日も早い刊行が期待される。一方、日本ではそこまで大きな視点で、新しい理論を用いて歴史を捉え直そうとする人はなかなかいないが、それでも西欧の理論だけでは解けない問題が生じてきていることは確か。東アジアの視点といっても、一体どのような枠組みで考えれば良いのだろうと漠然と考えていた矢先のお話で、大きな刺激を受けて帰ってきた。