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stasiの日々


2005-06-16-Thursday [長年日記]

_ []岡村喬生『オペラの時代に-歴史と名作を楽しむ』

_ []ベンヤミン「複製技術時代の芸術」

_ []デリダ『エクリチュールと差異』 

 

_ [日常][仕事]レポート採点

GWに学生にレポートを課した。しばらく放置してたが、採点の基準にしない条件でスケッチをさせてしまっただけに、レポートは返却することにした。

全員に適当に点数はあげるつもりだし、事細かに読む必要はない。面白いことにパッと紙を眺めただけで内容の察しがつくし。そもそもレポートを返却するだけでも親切だと思う(学部時代に提出したレポートで戻ってきたものなんて一つもない気がする)。でもこれは私が生まれて初めて受け取ったレポートでもあるので、赤ペン先生みたいに一人一人にコメントを書いて渡すことにした。それでレポートを読み直しているところなのだが、皆に違うコメントを書こうとすると難しい。

色々なレポートがある。誰かの文章をそのままうつしたもの、あるいは誰かの文章を適当にアレンジしたもの。それから拙いし完璧じゃないけど自分の言葉で一生懸命表そうとしているもの。自分の言葉で語ったレポートは惹き付ける何かがあって面白く読めるが、他人の文章を要領よくまとめたものは血が通ってない感じがして、文字が意味ある言葉として頭に入ってこないのは不思議だ。

制作者の卵達だから自分は何を作りたいのか、自分らしい形とは何なのかをじっくりと考えて、それを卒業制作に結び付けて欲しいと思う。生きてくには要領のよさも重要だろうけど、今は他人のものを要領よくまとめる技量よりも、自分で一生懸命表現したことを評価したい。

こんなことをダイレクトに書くのも何なので、色々と言葉を選んでいる。だから時間がかかるのか。私はもう少し要領の良さを学ばないといけないね。