2005-06-01-Wednesday [長年日記]
2005-06-02-Thursday [長年日記]
2005-06-03-Friday [長年日記]
2005-06-06-Monday [長年日記]
_ [日常]講義はいまいち
今日の講義はいまいちだった。前回と学生の集中度が全然違う。たぶん前回が一番食いつきが良かった。準備や気合いは毎回同じなのだが。ふう。しかも今日は3大テノールのビデオを一部だけ見せようと思って(いや、単に屋外コンサートの様子を見せようと思ったのだ)持って行ったのに、うまく接続ができなくて結局見せられず。その分、時間が微妙に余ってしまいそうでヒヤヒヤした。
_ [日常]絵葉書による返事
先週辺り、アメリカにいるボスにメールを出した。それに対するお返事が今日、絵葉書で届いた。シアトルの風景写真の絵葉書。実は数週間前も、メールに対して絵葉書でお返事が来た。前回はボスはヒマなのね程度に思ってたが、さすがに2度も絵葉書で返事が来ると、何か考えないといけない気がしてきた。メールには込められない何かが絵葉書にあるのか。何かの見立てなのか?う〜む、難しい。禅問答のようだ。
_ [日常][研究]企画を形にするには・・・
講義後、ゼミ関係者に会って小1時間ほどお茶をする。研究仲間で何か形にしたいという話になる。実は既にものすごく面白いアイディアがあり、大きな負担なくそれを論じられるメンバーも揃っている。まだ誰も気付いてないけど、重要で誰もが一度は考えたことのある面白い視点。それだけに一刻も早く発表しないと、大手が動き始めちゃったらボツになってしまう。そう考えただけでもそわそわしてくる。メンバーや内容は条件が揃ってるので研究会を開くのも簡単だ。文章も揃うだろう。しかし報告書として形にするには、先立つものがないとやはり難しい。儲けようとは思ってないので50万もあれば良いのだが、さて、こういうのってどうすればよいのだろう。助成金を調べて、大学の補助金みたいなのも調べてみるか。実現できたらいいなあ。
2005-06-07-Tuesday [長年日記]
_ [日常][仕事]副業は大切だ
朝うんと早起きして洗濯機のボタンを押し、ぎりぎりまで二度寝。一時間後に起床して洗濯物を大量に干す。朝食を流し込んでスタジオへ。
今日はプロのアナウンサーが、自分の翻訳した原稿を読んで録音する日。マネージャーも一緒に来ていて驚いた。韓国語の先生にも来て頂いて、原稿の最終確認や細かい発音のチェックをお願いした。アナウンサーの人は話し言葉は普通なのに、いざ録音となると言葉がたいへん美しい。うっとり聞いていたが、韓国語の先生はちょっとかんだとか、詰まったとか、長母音の違いとか細かい点をすかさず指摘。もうこのレベルだと、私にはほとんど分からないから、私は何故いるんだろうって感じだったけど、まあいいっか。
帰りに報酬を受け取った。わお。あれだけ大変な思いをして講義してるのが、本当に馬鹿みたいだ。この仕事、当初はこの時間を研究に当てればよかったと深く後悔したが、週1コマの講義(しかも私のところは特に安い)だけじゃ薄給すぎて研究が続けられないので、考えを改めた。当分本業での収入は期待できないから、副業で研究費を稼ごう。
2005-06-09-Thursday [長年日記]
_ [日常]修業は厳しいのう
何もできず夕方までずっと寝て過した。
原因は分かっている。講義準備のために毎回未知の領域を激しくインプットして(読書した吸収率100%って感じ)、その直後に必死にアウトプットして、しかもおしゃべりを辞めさせるような(講義中におしゃべりされると集中力が奪われて、余計に消耗する)内容にしないとと思ったりしていて、そろそろ体力が、というより精神的に消耗してしまっている。家で二日間ゴロゴロした位では、充電し切れない。
夕食の献立を考え出す気力もないので、温野菜や味噌汁・サラダは作って、メインはクイーンズで適当なものを買ってきた。
夜中、Blantonを飲みながら、19世紀〜20世紀初の動きを勉強する。少し元気になってきたが。この修業の暁には、何か明るい未来(何だそりゃ?)が開けてくるかもと信じて、乗り越えよう。
_ [韓国ドラマ]昼ドラ「約束」
テレビをつけたら韓国語が聞こえてきたので見てみた。南野陽子と韓国人俳優を主役とするドラマらしい。その他、韓国語をしゃべる日本人とか日本語をしゃべる韓国人が色々出て来る。日本人が下手な韓国語をしゃべってるので、ずっと見てると悪い癖を覚えてしまう。ヒアリングのために韓国ドラマを見ている私には好ましくない。
この番組、演技の見せ方や小道具、内容など韓国ドラマに見られる様々な要素を織り込んだようだ。しかしそれらが妙にわざとらしくて不自然に感じる。韓国ドラマの特徴と思われるものを取り入れたからといって、韓国ドラマにはならないことがよく分かって面白い。何がちぐはぐな印象にしているのか、もう少し考えてみたい。湿度の違いみたいなものは感じるが。
2005-06-11-Saturday [長年日記]
_ [日常]スタバで知らないお爺さんと会話する
スタバで仕事してたら、一つあけて隣にヨロヨロしたお爺さんが来た。さっき入り口付近でもじもじしてたお爺さんかも。きっと店員さんが優しく話しかけてくれたのだろう。店員さんはお爺さんにコーヒーを運んできたが、お爺さんはコーヒーが飲めずにいた。どうもミルクと砂糖が必要らしい。店員さんに頼もうとするが、接客で忙しくてなかなか気付いてもらえない。お客さんは列を成してて減りそうにないし、こちらも気になって仕事が手につかないので、お爺さんに話しかけてみた。「ミルクとお砂糖取ってきましょうか?」
お爺さんは耳が遠くて5回くらい耳元で大きな声で叫んで、ようやく聞き取った。「砂糖が欲しい。」とりあえず砂糖2つとミルク1つにスプーンを取ってきて渡し、自分の席(お爺さんの隣)に戻った。お爺さんは一瞬びっくりし、「ここの店員さん?あ、違うの?あーれーこりゃーご親切にありがとう。(でもなぜあなたが?びっくりじゃ。)」と大声で挨拶した。
その後なんとなく視線を感じつつも、とりあえず仕事に戻った。しばらくしてお爺さんはコーヒーを飲み終わり、帰ろうとしながら、スタバ全体に聞こえるほどの大声で、ゆっくりとしゃべり始めた。「T大の学生さん?T大?T大?あ、ちがうの、じゃW?K?そりゃご入学おめでとう。大いに勉強して下さい。せがれはWですよ。私はH3丁目で近所ですよ。隣はD銀行だからお金がいっぱいあるところ。今日ねえ、映画の招待券あげたいんだけど、今日持ってなくてあげられない。わたしゃSCの株主だから券ほんとは持ってるんだけど、今日は持ってない。でも近所で毎日ここ通るから今度また!大いに勉強して、聡明な人になってください!」とりあえず会釈して別れた。店内の皆が一斉に注目している。そんな珍しい光景かいな。
ところが、お爺さんはコーヒーカップを置きに行ってから、戻ってきて名残惜しそうに再び話しかけてきた。「T大の学生さん?T大?ちがうの、W?K?M?私はH3丁目に住んでるんですよ。隣は銀行でお金がわんさかあるところ。SCの株主だから映画の券あるんだけど、今日持ってないからあげられない。私はH3丁目で近所ですよ(以下省略)」と同じ話をひとしきりした後、こちらも途方に暮れて「気をつけて」とか「さようなら」とか何とか反応した。これが韓国の若者だったら出口までちゃんとお見送りするんだろうなぁ。それでお爺さんは去って行った。こちらの仕事モードもどっかに去ってしまった。
2005-06-13-Monday [長年日記]
_ [日常][仕事]講義する空しさってこれ?
話の完成度としては前回も今回もそれなりに高かったと思うし、制作者として直面すべき切実な問題を扱ったつもり。授業後に内容について質問しにきたり、わざわざ面白かったと言いに来る学生もいて、話を聞いて自分で何かを考えようとしてる人もいるみたいだから、せめてもの救いだ。しかし今日は今までで一番おしゃべりがひどかった。学生が明らかにだれ始めていて、何度注意しても話を聞かなくなっている。それで今日は最初のころ何度か授業を中断した。無駄に集中力を奪われると消耗が激しくて疲れる上に空しい。講義してる数名の友人から、しばらくすると空しさを感じる時があると聞いていたが、これかも。
_ [日常]とはいえ前向きに!
講義後、ゼミ関係者とお茶しながら研究がらみの話でひとしきり盛り上がる。講義で扱った視点を自分の研究領域で考えてみると、未開拓な問題が見えてきて実に面白いことが分かった。こんな風に引きつけて考えられるんだ、と目から鱗だったりもして。誰もが分かってそうで分かってないことって実は沢山あって、研究者はそれにいかに気付いて、どう論じるかだ。こんな大変な思いで知らない分野の講義やってるのだから、それだけ身に着けたものは最大限自分の研究でなんらかの形で活かしたいものだ。
新宿のデパートでやってた小さな展示を見た後、チケぴで「ルイ・ミ」のチケットを受け取る。三越が様変わりしていて驚いた。ジュンク堂をのぞきに行き、3時間近くあれこれ本を立ち読み。2冊購入。足が棒になった。帰りはふらふら。パン屋さんでパンを食べて帰宅。
2005-06-14-Tuesday [長年日記]
_ [趣味][日常]DVD「ルイーザ・ミラー」
やった!なんとか公演前に届いた!これで予習するのだ。ちょっと音質がよくなさそう。→(時間経過)
待ち切れなくてヴォーカルスコアも出してきて、一人大復習&夫と予習大会を開いた。最初は音質がよくないとか画質がいまいちとか(デジタル録画じゃなかった。途中で元のテープが伸びちゃってたと思われる部分もあった)、やけにあっさりした演奏だなぁとか、ビジュアルとしてどうだろうとか文句言ってたのだが、気がついたらすっかりヴェルディの世界に入り込んでいた。3〜4番が終わった辺りから音楽が乗ってきて急に舞台と音楽が面白くなる。何度聞いてもいい曲だ。やっぱオペラって面白いねえ。
それにしても、ほんの数千円でこんなに充実感を味わえるなんて、オペラのDVDってなんてリーズナブルなんでしょう。素晴らしい。これからはジャンジャン買い集めたいものだ♪
2005-06-15-Wednesday [長年日記]
_ [日常]
午後、美容院へ行く。これで梅雨も乗り切れる。夕方、アンデルセンでちょっと贅沢に昼夜兼の食事をした後、森美へ。
「東アジアの現代美術」展ともう一つセットになってた展示をみる。伝統もの専門には、韓国の作品はかなり楽しめた。
_ [趣味][日常]ヴェルディ歌劇「ルイーザ・ミラー」ナポリ、サン・カルロ歌劇場
夜。Nおからの電話。ルイーザ・ミラーの舞台がかなり良かったらしい!今回、箱がどうしても気になるだけに、チケット代に見合うものは期待しないようにしてるのだが、期待していいのかも・・・。ま、でもやっぱあまり期待せずに聞きに行こう。
Nおからメールも来た。すごいってもんじゃないくらい、すごいらしい!!
2005-06-16-Thursday [長年日記]
_ [日常][仕事]レポート採点
GWに学生にレポートを課した。しばらく放置してたが、採点の基準にしない条件でスケッチをさせてしまっただけに、レポートは返却することにした。
全員に適当に点数はあげるつもりだし、事細かに読む必要はない。面白いことにパッと紙を眺めただけで内容の察しがつくし。そもそもレポートを返却するだけでも親切だと思う(学部時代に提出したレポートで戻ってきたものなんて一つもない気がする)。でもこれは私が生まれて初めて受け取ったレポートでもあるので、赤ペン先生みたいに一人一人にコメントを書いて渡すことにした。それでレポートを読み直しているところなのだが、皆に違うコメントを書こうとすると難しい。
色々なレポートがある。誰かの文章をそのままうつしたもの、あるいは誰かの文章を適当にアレンジしたもの。それから拙いし完璧じゃないけど自分の言葉で一生懸命表そうとしているもの。自分の言葉で語ったレポートは惹き付ける何かがあって面白く読めるが、他人の文章を要領よくまとめたものは血が通ってない感じがして、文字が意味ある言葉として頭に入ってこないのは不思議だ。
制作者の卵達だから自分は何を作りたいのか、自分らしい形とは何なのかをじっくりと考えて、それを卒業制作に結び付けて欲しいと思う。生きてくには要領のよさも重要だろうけど、今は他人のものを要領よくまとめる技量よりも、自分で一生懸命表現したことを評価したい。
こんなことをダイレクトに書くのも何なので、色々と言葉を選んでいる。だから時間がかかるのか。私はもう少し要領の良さを学ばないといけないね。
2005-06-17-Friday [長年日記]
_ [日常][仕事]ひたすら読んでコメント
色々な情報を受け入れながら生きてる以上、新しいものを作ろうとしたところで、そうそう簡単に発明・新発見にあたるような、見たことも聞いたことも無いものなんて作り出せない。発明も色々なものの蓄積の上に成り立ってるだろうし。研究も同じ。でもだから既存のものをいかに変えるか、というちょっとした工夫や視点が大事だ。
今日もひたすら学生のレポートを読む。何気なく書いたであろう感想文の中から、他の学生には無い作品の見方や、曖昧な感覚を必死で言葉に置き換えたと思われる、壊れてしまいそうな、見逃したら忘れてしまいそうな単語にアンダーラインを引いて、好意的なコメントを書いた。その人らしい見方、言葉では表しえない感覚を自覚してこそ、過去の作品から自分の形に取り込む契機となるだろうから。
2005-06-18-Saturday [長年日記]
2005-06-19-Sunday [長年日記]
2005-06-20-Monday [長年日記]
_ [日常]コメント付レポート返却
学生にレポートを返却した。「〜さん/コメント数行」の形式でプリントアウトし、それを昔オケ譜を手作りした時みたいに(懐かしい!)短冊に切って、各レポートにホチキスでとめたのだ。結構な手間隙で自分でもバッカジャナイ?と思ったりしたが、学生の反応はまずまずだった。「わー一人一人ちがーう!」「わーほんとだー」と聞こえてきたりした。しめしめ。
ところで、町の落書きと同じで、おしゃべりも伝染する。今日は改めて認識した。仲良し数人組が楽しそうにおしゃべりをするので、それが伝染してあちこちでおしゃべりが始まるということを。今日は仲良し組がそろってサボってたので、集中してしゃべることができた。こんなの久しぶりだ。
次回レポート課題を提示した。レポート内容を説明するために、ちょっと自分の研究分野に近い所の話をした。そしたら1枚の画像しか見せてないのに次から次へと色々な話が頭の中で湧いてきた。伝えたいことがいっぱいあって、色々な言葉でそれを言い換えることができる。それで時間もどんどん過ぎてゆく。いつも未開拓領域の話をしているので、時間が余っても適当に話を膨らませて対応するという技が全く使えないのだ。それってかなりの負担になってることが分かった。
2005-06-21-Tuesday [長年日記]
_ [日常]ばてて家でタンソ練習
日曜は文字通り汗だくになって深夜まで講義準備して、月曜はハラハラしながら講義。これだけでも毎週かなりの体力が消耗されるのだが、昨夜の笛講座は効いた。呼吸のことはよく分からないけど、必死で笛を吹いたら(音が出ないから)普段つかわない所から呼吸をしたみたいで、講座の前半は咳は出るわ、何故かたまっていた痰が喉に詰まるわ、過呼吸でクラクラするわで、体力的にかなり辛かった。しかも1年前より肺活量が半分くらいに減ってしまったらしく、去年はできたフレーズが今は息が続かない。
講義が終わった直後の安堵感と、慣れない笛練で、今日はばててしまった。家で笛練中。昨日習った曲をマスターしないと今日の曲に入れない・・・溜息。
2005-06-22-Wednesday [長年日記]
_ [日常]現実逃避
最近肌荒れがひどいので午前中皮膚科へ行く。こんな原因で皮膚科に行くなんて初めて。
昼、夫に「鳥つね」に連れてってもらい親子丼を食べる。なかなか。
15時、母から生ウニを受け取るためにコリアタウンへ。未だに韓流ブームって続いてたんだ・・・コリアプラザの芸能関係雑誌の前には人だかりができていてびっくりした。
帰宅して久しぶりに夕食準備したら、途中で疲れ果ててしまった。家事というのは何にしても一つ一つ気付いたことをひたすら片付ける作業だと思う。一生まじめに家事をこなしていれば、いつまでも頭は健康だろうね。それで夕食は、これでもかーという程ウニを食べた。今まで苦手だったウニが最近食べられるようになったようだ。
夜。mixiに入会し、かなりの時間を現実逃避して過す。
眠いの我慢してサッカー観戦。ブラジルの動きって最近見てきた試合とは違〜う!
2005-06-23-Thursday [長年日記]
_ [日常]すっかり時差ぼけ
ルイ・ミについてNおから、大きな企画案が送られてきた!そりゃすごい。
午後、T研究所でバイト。Nお企画ビッグイベントについて考えてみる。(バイトしてないじゃん)
夜、事務関係で仕事を片付ける。ようやくルイ・ミの感想を書き始める。講義前後は講義で頭がいっぱいでブログどころではないからね。
_ [趣味]サン・カルロ歌劇場「ルイーザ・ミラー」2005.6.18.オーチャードホール感想
あまり外食した事もなかった頃、初めてバットン氏のフレンチを食べた時の感動は今でも忘れられない。何かが抜群に美味しかったとか盛付けがきれいとかいう範疇ではなかった。誰もがよく知るありふれた素材に新たな魅力が見出され、それが最大限に引き出された料理。料理人の、コロンブスの卵のような斬新な発想と技術に感動した。
先日の公演はその時の感動に連なる。次々と溢れ出てくる素晴らしい演奏を、一つでも多く受け止めようと身を乗り出して聞いた。まず序曲が始まってすぐに、もう驚いてしまった。「ルイーザ・ミラー」は高校の時に上演したオペラで、隅々まで知り尽くしているつもりだったが、ゴメンナサイ私が傲慢で間違ってましたって感じ。この曲にはこんな料理方法でそんな味付けもできてしまう、素晴らしい魅力が眠ってたんだ・・・。音の一つ一つにそんな感動を覚えた上、推理小説で謎を次々と解いていくみたいに次の展開は気になるし、目の前に出てきたお料理は絶品だしで、最初から最後の最後までドキドキわくわくしっぱなしだった。曲の魅力に気付いても、それを引き出す技術も伴わないと相手には伝わらない。その点で今回は全般的に素晴らしい組み合わせだったけど、特に指揮者とオーケストラには大きな大きな拍手を送りたい。指揮者の絶妙な揺れとオケの豊かな表現力には心を打たれた。あと合唱の迫力と美しさに驚いたのと、フリットリのルイーザ役がとてもよくて、安定した美しい声に惚れ惚れした。ミラーもヴァルテル伯爵も文句なしで良かったなあ!
ただ会場では最も人気があったと思われる(ブラボーブラビーの叫び声が一番大きかった)サバティーニのロドルフォ役は、どうなんだろう。3幕はちゃんと演技もしてたし勢いもあって良かったけど、1・2幕は3幕に向けて温存してたのかもと私は思っている。1幕は特にルイーザを一途に想うロドルフォではなくて、あの子もこの子も可愛いな♪えっへっへと歌うテノール浮気者の役がぴったりで、軽く幻滅。ロドルフォにだけは感情移入が全くできないんだもの。適当にやってる感じのする演技も原因だろうけど、高くて軽やかにのびる美しい声(もっとも私の席ではしばしば腑抜けて聞こえたが)がそう思わせたのなら、キャスティングの問題でもあるよね。10番の有名なアリアは大絶賛浴びてたけど、やたら「泣き」(?専門用語は分からない)が入ってたのと、声の軽さがロドルフォ役としていまいちそぐわなくて、あまり納得できなかったなあ。これがアリアのコンサートだったら良かったのかもしれない。
5番ロドルフォとフェデリカの二重唱で最後、フェデリカさんは落ちてしまって途中からロドルフォと同じ旋律を歌ってたけど、プロの人でもそんなことがあるのね。
一つ気になってるのは、ロドルフォのアリア(10番有名なアリアの次のアリア「♪こーんれいと、はーかばがーとーもに♪」)で2回同じフレーズが出て来るんだけど、2回とも聞いたことないメロディで歌っていた。あれはサバティーニがテノールとしてサービスして高い音を歌ったものなのか、ああいう楽譜があるのだろうか?
他にも書きたいことがあるけど、今日はこれでおしまい。
2005-06-24-Friday [長年日記]
_ [日常]近現代ものに接する
都美でアールデコ展を見る。ものすごい混んでた。余った招待券を一枚帰り際に女の子にあげた。良いことした気分でうれしい。
エクセシオールで腹ごしらえをして、大学図書館へ。講義準備に必要な本を探すが、専門外の話なのでよく分からない。なぜか数学コーナーとか建築学のところをウロウロ。
たまたまキャンパス内の貴重な建物を公開していたので、覗きに行く。演説館って日本最初の演説会堂だって。ちょっと茂みに入ったところに、こんな建物があったとは!普段は危ないから使われていなくて公開してないそうだ。
法科大学院のビルに移築した、大問題となった古い建造物も見てきた。へぇこんな風になったのかー。
2005-06-25-Saturday [長年日記]
_ [日常]面白いはずなんだけど
朝から学科の研究会が行われるが、講義準備が間に合わないので図書館でひたすら資料集め。
午後、途中から発表を聞く。一つとても面白い発表があった。まだまだ詰めは甘いが他人の話をうまくまとめるのではなく、自分が本当に関心あることを学問の俎上にのせようとしているものだった。うまく理論化できれば他にも応用が利くし、話題もこれからの問題だし、他分野との関わりも多いしとても面白いはず。かなりの関心を持って聞いた。しかし皆の反応は極めて冷ややかだった。なぜ?この状況にひどく驚いた。これが私の今いる学科の現状か。こうやってこれまでもダイナミックな発想や才能が潰されてしまってるのかもしれない。もったいないなあ。
_ [日常][趣味]L企画の打ち合わせ
夜、先日あがった企画について打ち合わせ。というか飲み会。要はルイ・ミを観て感激した人達と感想大会。まだまだ話し足りないのは私だけか。わたしバカかも。S井くんとも再会。途中から話がマニアックすぎてごめんなさい。
_ [日常]「スターウォーズ」3
スターウォーズファンの夫が、いつの間にかチケットを入手していた。夜12時過ぎに始まる回を観に行った。品行方正な私はこんな真夜中に映画館で映画を観るなんて生まれて初めて。映画見る前にバーでお酒を飲んだ。
私は全くの予習(復習)無しで見に行ったので、ちゃんと理解できるか夫は心配そう。いや、適切な解説のおかげで理解度が深まったはず。(笑)開場前から多くのファン達が待っていて、フォース刀(正式な名前忘れてしまったが光る刀)で知らない者同士が遊んでたりして、お祭り騒ぎだ。お祭り大好きな私としては、スターウォーズファンじゃないけど、なんとなくウキウキしてくる。なかなか楽しめました。
2005-06-27-Monday [長年日記]
_ [日常][仕事]地域で形を比較する
先週話し切れなかったものが結構たくさん残っていて、どうせならプラスαでストーリーをと思ったところへ、偶然にも地域で比較するというネタを思いついた。現代ものでね。同じ時代同じ動きがあって同じような形を作ったのに、そのプロセスや作者の意図は異なる・・・昨日たまたま本を読んでたら分かった話。うっさんくさー! それが学生って一体何に関心があるのかさっぱり分からない。もともと親しみのあるジャンルだったのか、今日はわりと聞こうという姿勢がみえて、おしゃべりする人がいない。てか学生がおしゃべりする学生を睨み付ける瞬間を見逃さなかった。うひょ〜先生としては感激です。こんな私の話でも一生懸命聞いてくれて、ありがとう。(誰も読んでないことを祈るのみ!)
2005-06-28-Tuesday [長年日記]
_ [仕事]チャンスはまたいつか訪れるだろう
昨日のことだが、ぜひ引き受けたいバイトに声をかけてもらった。難点は場所が遠いことだけど、仕事自体を総合的に考えると○だろう。でも今はそれを引き受ける時じゃないと思った。もうこれ以上目先の利益を追いかけないで、今、やるべきことを最優先しよう。
_ [日常]気合い入らず
月曜の次の火曜はいつもぐったり疲れている。今日も例にもれず、ぐで〜。
ゼミに出て、他地域同分野での色々な議論を聞く。なるほどね。
留学生に昨夜翻訳したものを校正してもらう。同場所に来ていた彼女の友人がアンケートやっていて、協力した。けっこう時間がかかってしまった。
仕方がないので、検索しといた本だけ図書館でささっと借りる。
_ [日常]一時帰国したボスを囲んで
ボスは既に他学生と場所を移動してしまったので、お店に直行。後から修士の子も来て5人でまったり飲み会。私のメールに対して、その返事がなぜ葉書で来るのかを理解した。文人の勉強してる以上、文人の気質をきちんと理解しなさい、という趣旨だったらしい。それから「在原業平のように『名にしおはばいざ事とはむ宮こどりわが思ふ人はありやなしやと」なんて詠むことはないけど・・・」と話していた。なるほど。今度からは手書きできちんと手紙を出すしかない。しかも用事のない、お元気ですか、という手紙を!何年経ってもボスの行動は禅問答同然なので難しい。
_ 帰宅して、翻訳を終わらせて深夜、送る。
2005-06-29-Wednesday [長年日記]
_ [日常]
T研究所で仕事。書類作成。
T大生協で名刺用の紙を購入。その後、書店へ。名刺用の本を買ってしまった。昨夜、気に入ったデザインにするのは難しいことが分かり、お金を出してもアンチョコ(とは言わないか)を使おうと思ったのだ。
だいぶ夫を待たせたが久しぶりに家で夕食。きちんと作った。やはりこうじゃないとダメだなと食べながら思う。
夜、母のために名刺を作り始める。作家としての初デビュー(?)なので、ちょっと工芸家っぽい名刺にしてあげようと思って試行錯誤。いや、実はそれ以前に、真っ黒な背景をきれいに消すのに時間がかかった。Publisherで印刷設定が途中うまくいかなくて、ひどく時間をとられてしまった。午前2時、ようやく表は完成。今から裏のデザイン。明日には速達で送らないと間に合わない。今晩中に仕上げなくては。